「価格がメチャクチャ上がっている仮想通貨があるってよく聞くんだけど、それなら自分もとりあえずそういう銘柄を買っておけば儲かるかな?」
暴騰とも呼べる価格上昇を見せる仮想通貨の銘柄は確かにあります。
少ない元手で数百倍、数千倍、時に数万倍に価格がはね上がってあっという間に一攫千金できたら、そんなにうれしいことはないですよね。
ですがこのような「仮想通貨で一夜にして一攫千金」という話は現実的なのでしょうか?
この記事では、
・楽に儲かるって聞いたからとりあえず仮想通貨投資を始めようと考えている人
・仮想通貨投資のリスクをきちんと把握しておきたい人
に向けて、「仮想通貨は楽して稼げるのか?」という話をします。
世の中に甘い話なんてありません!
残念ながら「楽して仮想通貨で一攫千金」という幸運があなたに訪れる確率はほぼ0%だと思ってください。
「楽して稼げるか」という問いに、可能か不可能かの2択で答えるなら「可能」ではあります。
しかしそれは並大抵ではない努力、あるいは宝くじに当たるような幸運のどちらかが必要です。
その理由を説明していきましょう。
仮に爆益を得られるとしたらどんな方法がある?
仮想通貨投資で少ない元手から一攫千金を狙おうと思った場合、具体的には次のような方法があります。
- ①まだメジャーではない銘柄のうち、何かのきっかけで爆上がりする銘柄に投資する
- ②DeFiで高利回りで運用する
1つずつ見ていきましょう。
①の「爆上がり銘柄に投資」は仕組みとしてはカンタンです。
まだ価格が安い銘柄に投資をして、その銘柄が何かのきっかけで爆上がりするのを待つだけですから。
この話を聞くだけでわかると思いますが、どの銘柄がいつ爆上がりするかなんて「誰にもわからない」ですよね。
世の中には高い精度で金融商品の将来価格をあてる凄腕のトレーダーもいるでしょう。
ですが、そのような人でも「いつ」「どの銘柄が」「どれくらい」上がるかを全て予測するのはほぼ不可能です。
これがカンタンにできるのであれば、世の中億万長者だらけですよね。
よって①の方法で初心者の方が成功するとすれば、それはほぼ「運」です。
では②はどうでしょうか?
仮想通貨の世界にはDeFi(ディファイ)という仕組みがあります。
こちらはそうカンタンに足を踏み入れられる世界ではありません。
DeFiとは「Decentralized Finance」の略です。日本語では分散型金融と呼ばれたりします。
誤解を恐れずに一言で説明すると「個人も銀行のようにお金(仮想通貨)を貸し出して利息を得ることができる」仕組みです。
このDeFiのプロジェクトの中には数百%どころか数万%、あるいはそれ以上の利回りを得られるような投資先もあります。
そしてこちらは文字通り「一夜で」一攫千金ということもたびたびあります。
ですが、投資の世界でリスクとリターンは表裏一体。
一夜で一攫千金もあれば、一夜で一文無しもありえます。
これは誇張ではなく、あなたの投資したお金が一晩で消えてなくなる可能性もある世界です。
ロクに勉強もせずに挑戦してよい世界ではありません。
一攫千金は不可能ではないものの「楽して」というのはほぼ無理です。
そもそも短期で一攫千金を狙ってはダメ。じゃあどうする?
ご覧いただいたように仮想通貨投資で短期間のうちにお金持ちになるというのは、実はほとんど現実味のない話なんですよね。
もちろん、それを実現した人は世界中を見渡せばいます。
だからこそニュースにもなるのですが、では「あなた自身もそうなれるか?」というと、正直あきらめた方がよいと思います。
「でも、短期で楽して稼げないならばどうすればいいの?みんな仮想通貨投資はやってるじゃん?!」
この問いに対してオススメする方法は、やはり長期の積み立て投資です。
以下の内容は決して投資のアドバイスではありません。あくまで投資は自己責任でお願いします。
ですがそれでも「仮想通貨投資で稼ぎたい」という投資初心者の方の問いに答えるなら、長期・積み立てです。
理由は色々ありますが、初心者の方に押さえておいてほしいポイントを2つ紹介します。
1つ目は「いきなり大金を投資して失敗する」ことを避けるためです。
長期間に渡り定期的に積み立て投資をするスタイルの場合、いきなり大金を投資することはありません。
例えば毎月の投資額を1万円程度にしておけば、仮に暴落してもそれほどの痛手ではないでしょう。
「1万円は十分痛手だ!」という人は、1000円にしても構わないわけです。
自分にとって痛くない金額からコツコツ始めることで、一気に大金を失うことを防げます。
2つ目が「投資時期を分散することで、高値で一括購入してしまうリスクを減らす」ことができる点です。
仮想通貨の相場は常に動いています。
仮に資金の全額を一度に投資した際、もし自分が投資したタイミングが価格変動の波の「高値」の時だったらどうなるでしょうか。
投資した後、当面の間は価格が下がっていくのを指をくわえて見ているだけになります。
では分散して投資した場合はどうでしょうか?
1回目の積み立て時から価格が下がった場合、1回目に積み立てた分は確かに価値が目減りすることになります。
ですが、2回目の積み立て時は相場が下がった分、1回目より安い金額で積み立てをできることになります。
このように購入する時期を分散することで、価格の高い時期に資金全額を投じてしまうことを避けられます。
まずは少額の長期・積み立てから!短期投資をやるなら
ここまで見てきた通り、短期で一攫千金は並々ならぬ努力、または幸運が必要です。
不可能ではないものの、誰でもできることではありません。
大切な資金を失わないためにも、まずは長期に渡って少額を分散して投資することから始めてはいかがでしょうか。