仮想通貨の海外取引所について
海外の仮想通貨取引所は日本の取引所では扱っていない銘柄も扱っています。
細かい銘柄の仮想通貨取引を楽しみたい方は、海外取引所の利用も検討しているはずです。
しかしながら、安易に海外取引所に登録するのはおすすめできません。
なぜなら、海外取引所ならではの意外なリスクがあるからです。
そこで、今回の記事では海外取引所が持つリスクを3つ紹介します。
海外取引所での取引を検討している方は、今から紹介するリスクを考慮した上で利用するようにしてください。
海外取引所が抱えるリスク(1) 日本円を入金できない
出典:https://www.mexc.com/ja-JP/markets
海外取引所では仮想通貨同士で取引を行うのが一般的です。
そのため、日本円を直接入金できません。
事前に国内での取引所でビットコインやイーサリアムなどの仮想通貨を購入し、海外取引所に仮想通貨を送金することで初めて利用できるようになります。
この際、仮想通貨の送金先を間違えてしまうと、最悪の場合送金ミスした仮想通貨が手元に戻ってくることはありません。
数万円程度の送金であればそれほど痛くないかもしれませんが、数百万円の送金ミスであれば致命傷となる方も多いはずです。
海外取引所を利用する際には、送金ミスだけはしないようにしてください。
海外取引所が抱えるリスク(2) 税金の処理に手間がかかる
国税庁が発表している「暗号資産に関する税務上の取扱いについて」を参照すると、仮想通貨同士を交換した場合に発生した利益は課税対象になるようです。
海外取引所では仮想通貨同士を交換して取引するのが一般的です。
そのため、海外取引所取引で発生した利益に関しては納税しなくてはいけません。
【参考:https://www.nta.go.jp/publication/pamph/pdf/virtual_currency_faq_03.pdf】
納める税金を計算する際には、取引履歴をさかのぼる必要があります。
この際、ある程度の手間がかかることは念頭に置いてください。
なぜなら外国語で取引履歴が記載されていることが多いからです。
海外取引所は日本語に対応していない場合がありますので、取引履歴をさかのぼるのにも一手間かかることは注意しておきましょう。
海外取引所が抱えるリスク(3) ハッキングの危険性がある
海外取引所は資産がハッキングされて、取引所に預けている資産がなくなってしまう危険と隣り合わせであることは留意しておくべきです。
実際に2021年8月には仮想通貨取引所「Liquid Global」がハッキングされています。
そして、その被害総額は合計69億円にものぼったそうです。
【参考:https://news.yahoo.co.jp/articles/28ad99f9bc0c13c2b98adff0ac91773a3062f514】
ほかにも、仮想通貨取引量で世界1位の仮想通貨取引所「バイナンス」もハッキングされた過去があります。
いくら名の知れている取引所であっても、資産がハッキングされる危険性があることは理解した上で、海外取引所を利用するようにしてください。(執筆:藤平一輝)