12月6日より、松屋銀座でJPYC代理購入ができるようになり、メディアでも広く取り上げられました。
今回はそのJPYCについて説明していきます。
JPYCとは
JPYCは日本で初めて、ブロックチェーン技術で開発された日本円のステーブルコインです。
ステーブルコインとは、法定通貨の価格と連動しており、1JPYC=1円の価格が維持され、他の暗号資産のようにボラティリティが激しく変動することはありません。
今回のニュースが報道された内容の一部で、JPYCが「暗号資産」と紹介されたものもあるようですが、JPYCは暗号資産ではなく「自家型前払式支払手段」になります。
自家型前払式支払手段は、発行主体が発行している店舗のみで使用できる、回数券やギフトカードなどが該当し、ECサイトなどでも使用できます。
一方、JRが発行しているSuicaなどはJRという発行者だけでなく、発行者と契約している店舗でも使用できるものを「第三者型前払式支払い手段」と言います。
松屋銀座での購入方法
JPYCは自家型ですので、まだ店舗で使用することができないため「代理購入」となっています。
その購入方法を紹介します。
- 松屋銀座で希望する商品が決まったら、店員にJPYCで利用する旨を伝え、商品引取り方法を「来店」か「配送」を選ぶ。
- JPYC社に利用代金分のJPYCを送付。
- 決済確認後、事前に伝えた引取方法にて商品を受け取る。
(参照元:https://www.matsuya.com/ginza/news/2021/1210/jpyc/)
対象のテナントや金額などの制約がありますので詳細は店舗にご確認ください。
JPYCの可能性
JPYCは、今回実店舗で初めての使用が実現しましたが、これまでもアマゾンギフト券や、楽天市場、Yahoo!ショッピングのECサイトの使用が可能でした。
また、Vプリカギフト券との交換もでき、その使用用途は幅広いものがあります。
もちろん、このような売買だけはなく、ブロックチェーンならではのメリットが様々あります。
元々イーサリアムブロックチェーンしか対応していませんでしたが、現在はPolygonやxDaiなどにも対応しています。
特にPolygonが使えるようになってからはガス代を気にせずに取引ができるようになり、一気に使用用途が広がりました。
JPYCでは、あくまでも一次流通までが責任範囲で、二次流通以降は自己責任でお願いしますと案内していますが、その利用価値の高さから様々な二次流通が発生しています。
QuickSwapやSushiSwapで、USDCなどとSwapや流動性提供が可能で、最近ではImpermaxで流動性提供をする人も出てきました。
また、スイーチさん(@ATOKADOBE)という方がAndroidユーザー向けと、iPhoneユーザー向けにそれぞれのJPYCの決済ルートを作成し、Twitterで紹介していました。
(引用元:https://twitter.com/ATOKADOBE/status/1462073115047911431?s=20)
JPYCの可能性を一目で確認できる、とても面白い記事でしたので紹介させていただきました。
JPYCは今後、第三者型前払式支払い手段も視野に入れており、地方税などもJPYCで支払いできるように働きかけているそうです。
このようなことからJPYCの利用価値は無限大と言っても大げさではないと思います。
暗号資産に慣れているユーザー層はもちろんの事、近い将来的にはそれ以外の一般の方にも喜んで使用してもらえる日が来ることを期待しています。