ビットコインが下落した理由は?
まずは2022年のビットコインのチャートをご覧ください。
出典:https://jp.tradingview.com/chart/?symbol=BITSTAMP%3ABTCUSD
このチャートをご覧いただければ分かる通り、2022年はじめには4万8,00ドルもの価格がついていたビットコインが同年1月10日には4万ドルを下回っています。
近年では年末こそ確定申告の需要に合わせて価格が下がる傾向がありましたが、1ヶ月も経過しないうちにここまで価格が下がることはここ数年ではあり得ない動きでした。
この値動きに「今年のビットコインは大丈夫なのか?」と感じた投資家も多いでしょう。
しかし、この値動きはあることが原因で起こった値動きです。
それがFOMCです。
FOMCとはアメリカの金融政策を決定する会合のことです。
この会合は年に8回行われていて、景気の状況を加味した上で金利の上げ下げを決定することを目的としています。
2021年12月に行われたこのFOMCの内容が2022年1月5日に公開されたのですが、その発表内容を受けてビットコイン価格は顕著に下落しました。
では、なぜFOMCの発表を受けてビットコインの価格が下落したのでしょうか?
それはビットコインと金利、米株の相関関係を理解すれば分かるようになるでしょう。
FOMCの発表でビットコインが下落した理由
FOMCでは金利の上げ下げを決定していると先述しました。
その金利の上げ下げがビットコインをはじめたとした金融資産に影響を与えています。
一般的に金利が上がるとお金を借入するコストが高くなりますので、企業は設備投資や企業の成長のためにお金を借入しません。
すると、企業の業績低迷を見越した投資家たちは株式を売却しはじめて、株価は下がっていきます。
つまり、金利が上がると株価は下がるということです。
今回発表されたFOMCの議事録の内容としては、金利を上昇させる見込みがあるという内容でした。
その発表を受けて、米国株式市場はNASDAQを中心に価格が下落。
出典:https://jp.tradingview.com/chart/?symbol=SKILLING%3ANASDAQ
このNASDAQのチャートをご覧いただければ分かる通り、2022年1月5日あたりを境に同月10日まで価格が下落しています。
このように金利が上昇すれば、米株の価格が下がる傾向が強いです。
そして、このチャートをご覧になっていただければ気づくことがあるはずです。
そう、ビットコインとNASDAQのチャートが似ているとは思いませんか?
ボラティリティ(価格の値動き)はビットコインの方が大きいものの、値下がりや値上がりしているタイミングはほとんど同じです。
そのため、金利が上がると米株の価格が下がるのと同時に、米株と相関関係の強いビットコインの価格も下がるというわけです。
近年ではこの相関関係が特に強まってきていますので、今後もビットコインの先行指数としてNASDAQは参考になるでしょう。
ビットコインの値動きを捉えるためには、仮想通貨の情報だけでなく米国株式市場や金利政策の情報も入手することをおすすめします。