すでに株式や投資信託で資産運用をしている人は「配当金」を受け取ったことがあるでしょう。
投資先の企業が利益をあげたり、投資しているファンドの運用がうまくいっている時にもらえるのが配当金。
ですが、仮想通貨にあまりなじみがない人の中には「仮想通貨は値動きの幅の大きさが魅力だけど株式の配当金にあたるようなものがないから、もったいない気がする」と考えている人も多いようです。
ところが実際は、仮想通貨にも「運用して利息を得る」という方法があるんです!
それが今日紹介する「仮想通貨レンディング(貸仮想通貨)」。
この記事では、
・仮想通貨レンディングってなに?
・仮想通貨レンディングのメリット・デメリット
についてわかりやすく解説します。
目次
仮想通貨レンディングってなに?
仮想通貨レンディングとは、あなたが保有する仮想通貨を貸し出すことによって利息を得る方法です。
銀行の仕組みも同じですよね。
わたしたちは銀行に日本円を預け入れる(銀行に対して日本円を貸す)ことによって利息を受け取ることができます。
これと同様に、自分が保有している仮想通貨を貸し出すことができるのです。
実際にレンディングを行う手段は色々ありますが、最も簡単なのはCoincheckのような暗号資産取引所が用意してくれるレンディングサービスを使うことです。
例えばCoincheckで購入したビットコインをそのまま保管用の口座に入れておいた場合、得られる利益はビットコイン自体の値上がりによる利益だけですが、そのビットコインを取引所(ここではCoincheck)に貸し出すことで値上がり益に加えて利息も受け取ることができます。
仮想通貨レンディングのメリット
大きく3つあります。
①値上がり益に加えて利息がもらえる
これが最大のメリットですね。
説明済みなので詳細は省きますが、買った仮想通貨を寝かせておくだけにしておくのはもったいないです。
②銀行に預けるより高い利回り
主な銀行の普通預金の利回りは年率0.001〜0.002%程度。
1億円を預けて1年後の利息は1000円です。ほぼ無いに等しい世界……。
一方、仮想通貨レンディングは貸し出す額や期間にもよりますが、年率で1〜5%程度の利息がもらえます。
1億円を預ければ100万円〜500万円の利息がつきます。
銀行に預けておく意味はもはやないですよね。
③放っておくだけでよい
仮想通貨やFXなどの値動きの激しい投資では、頻繁にトレードをして利益を積み上げるトレーダーもいます。
この方法はうまくいけばそれだけでご飯が食べられる収入を得ることもできますが、並大抵の努力ではまずできません。
また頻繁にトレードを繰り返すので、パソコンの画面に貼り付いて値動きをチェックしないといけないことが多いです。
これに比べると仮想通貨レンディングは、仮想通貨を買って貸し出せばあとは放置するだけ。
日々の値動きもそこまで気にする必要はありません。(もちろん大暴落が起こるなど、貸し出している通貨自体の値動きに大きな変動があれば話が別ですが)
会社員など本業が忙しい方が貯金の代わりにお金を預けておくにはうってつけの方法です。
仮想通貨レンディングのデメリット
当然ですが、レンディングにもデメリットはあります。しっかり理解しておきましょう。
①仮想通貨自体の価格変動リスク
先ほど少し触れましたが、貸し出している仮想通貨自体の価格が急落することはあります。
その場合、貸し出して得られる利息を上回る損失が出ることはごく普通にありえます。
そもそも仮想通貨は値動きの幅(ボラティリティといいます)が他の金融商品に比べて格段に大きいことは忘れてはいけません。
②取引所の破綻リスク
貸し出している仮想通貨取引所が潰れてしまった場合、貸し出している仮想通貨が返ってこない可能性もあります。
銀行が破綻した場合、個人の口座なら1000万円までは保護されます。
ですが仮想通貨の場合、レンディング分も含めてその仮想通貨取引所に預けているお金が全て失われるリスクがあります。
③レンディング中は資金の売買や引き出しができない
貸し出している間は仮想通貨を売買したり引き出したりすることができません。
想定外の大きな価格の下落が発生しても、指をくわえて見ていることしかできないのです。
手数料を支払うことで解約できる場合もありますが、手数料分だけ運用益がマイナスになることもあります。
基本的には長期目線で、多少の価格下落があっても解約はしない。もし解約する可能性があるなと思ったら、その通貨のレンディングには手を出さず、他の銘柄を探すくらいがよいかもしれません。
まとめ 〜銀行に預けるより良いが、リスクには注意〜
1億円を預けて1000円しか利息がつかない銀行に比べれば、1〜5%の利息がもらえる仮想通貨レンディングを使わない理由はありません。
ですが見てきたとおり、デメリットも少なからずあります。
レンディングを利用したい仮想通貨が長い目でみて値上がりを続けそうか、それともどこかで急落する可能性がありそうなのか。
リスクとリターンのバランスを考えながら、うまく仮想通貨レンディングを利用してください。